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自然界が被害を受けた時の修復と
植物体が被害を受けた時の修復は
規模の大小はあってもその過程には共通項があるかもしれない。
植物体が傷を受けた時の修復過程を見てみると
そのメカニズムは非常に面白い。
帝京大学理工学部の朝比奈 雅志先生の研究で
植物体は、自然治癒のメカニズムを調査しています。
植物体は、動物と異なり
移動できないことにより環境ストレスを大きく受けます。
水や温度などのストレスに加え
動物や昆虫による食害のストレスも受けるのです。
植物の茎が傷を受けた時に
どのように傷を治癒するメカニズムがあるのか?
植物体が茎に傷を受けた時に
その傷の上下で別々に細胞分裂が起こることによって
上下の細胞が接着するようです。
朝比奈先生は、スロイヌナズナの茎を半分まで切断して
経過を観察すると3日目に細胞分裂が始まり、
7日間で傷の上下組織が接合したそうです。
この植物の自然治癒に大きくかかわっているのが
植物ホルモンのオーキシンです。
オーキシンは頂芽で合成され茎の中をとおって根に向かって流れます。
茎に傷が入ると、オーキシンの流れが遮られ、
傷の上部にオーキシンが溜まります。
一方、傷より下にはオーキシンが届かなくなります。
傷の上下でオーキシン濃度が異なる状態になります。
このオーキシンの濃度変化が、
転写因子(遺伝子をコントロールする因子)を誘発。
傷の上部:ANAC071という転写因子
傷の下部:RAP2.6Lという転写因子(通常オーキシンにより抑制されている)
が誘導されるようです。
※
ANAC071:障害によって誘導される植物ホルモン:エチレンで誘導促進
RAP2.6L:障害によって誘導される植物ホルモン:ジャスモン酸で誘導促進
これらの転写因子が、新しい細胞の発生や傷の部分の接着に関わる
多くの遺伝子をコントロールしているようです。
また、
幹や枝の傷ついた部分に盛り上がって発生する細胞集団があります。
それをカルスと言いますが、
このカルスが分裂や増殖を繰り返して、それぞれの組織を作っていきます。
植物の自己修復のメカニズムを見てきましたが
自然界にも同様の自己修復があるのだと思います。
自然の森林で災害が起こると
その土地を修復するかのごとく外から新しく植物が入りこみ
新しい植物が生育・枯死を続け土壌を作っていき
森林まで修復していきます。
人間の作った人工物に関してはどうでしょうか?
例えば、道路
地震等により
道路に亀裂が入れば
人間の技術によって
その道路を修復していきます。
次回の地震に備えて
さらに技術的に向上した道路を作りだすかもしれません。
人間の人工物に対しては
人間の知恵と技術と働きによって修復作業をしていきます。
植物が植物ホルモンを出し
誘発される転写因子によりカルス等の組織を作り
自己修復していく流れがあるように
私達人間も
災害対策本部の指示を受けながらも(秩序を保ちながらも)
私達それぞれができる働きをして動くしかありません。
それにより修復していくのだと思います。
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