天日干し米、掛け干し米、はさ掛け米、自然乾燥米|自然栽培米専門店
こんにちは!自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田敦之です。
日本の伝統的な稲の乾燥方法といえば太陽の光でじっくり乾燥させる「天日干し」ですね。
皆様はこれまでに「天日干し米」を食べたいとお選びになる際、色々な名称があって混乱されたことはないでしょうか?
実際、「天日干し米」には様々な名称があるため、私もどの名称に統一すべきか迷いました。
一般的には機械で温風(40度-50度前後)を送って乾燥させる機械乾燥が主流ですが、今回は太陽の光でじっくりと乾燥させたお米の名称についてまとめました。
ぜひ、お米の豆知識として参考にして頂ければと思います。
天日干しさせたお米の様々な名称とは?
かつての日本では秋になると、上写真のような天日干しの風景が広がっていましたが、農業の機械化・効率化が進む中、こうした光景を見る機会は少なくなりました。
天日干しされる米農家さんは減少していますが、太陽の光でじっくり乾燥させたお米は今も人気があり、天日干し米の味わいは深いものです。
ただ、インターネットやお店で購入する時に下記のような様々な名称があることに気付かれるでしょう。
・天日干し米
・掛け干し米
・はさ掛け米
・はぜ掛け米
・稲木干し米
・自然乾燥米
実は、これらは全て同じ「太陽の光で乾燥させたお米」です。地域やブランドによって呼び方が異なるだけで、全て太陽の光で乾燥させたお米です。
稲架(はさ)とは?
天日乾燥を行う際に用いられるのが「稲架(はさ)」という構造物です。
全国的には稲架は「はさ」や「はざ」と呼ばれていますが、東北や北陸、一部地域では「はぜ」や「とうか」とも呼ばれるようです。また稲木(いなぎ)と呼ぶ地域もあります。
昔は木材や竹で作られていましたが、現代では鉄パイプを使う方も増えていると言います。
竹を使っている方に伺うと、3年ごとに新しい竹に交換しないと、稲の重さに耐えきれずに崩れてしまうと仰っていました。
ちなみに豆知識ですが、干した稲藁の両面に均等に日が当たるように、稲架は南北方向に組み立てるのが理想です。
天日干し米が減った理由とは
天日干し作業を手伝ったことがある方はご存じでしょうが、この乾燥方法は非常に多くの時間と手間がかかります。
通常の機械乾燥では、コンバインで一気に刈り取って乾燥機で乾燥させるまで、1日程度で作業が完了します。
一方、天日干しの場合、まず稲架の材料を用意し、組み立てるところから始めます。
次に、稲束を一つ一つ手押しの結束機(上写真左の方の作業)でまとめ、稲架に掛けて干します。
さらに、天候に左右されるため、乾燥には10〜14日、約2週間ほどかかります。その後、脱穀作業(下写真)です。
天日干し米は時間と労力が必要なため、現代ではあまり行われなくなりました。
高齢の米農家さんは体力的に続けることが難しくなってきています。
若い米農家さんもよほどの「天日干し米への想い」がないと非効率のため続けることはできないのが現状です。
まとめ:天日干しさせたお米の様々な名称
今回は天日干しさせたお米の様々な名称についてお伝えしました。地域による呼び方の違いがありますが、以下の名称は全て同じ「太陽の光で乾燥させたお米」です。
・天日干し米
・掛け干し米
・はさ掛け米
・はぜ掛け米
・稲木干し米
・自然乾燥米
「稲架」に掛けて干すため「掛け干し米」と呼んだり、稲架も「はさ」や「はぜ」など地域により呼び方が異なるのですね。
私たちは無農薬・無肥料の自然栽培米を扱う専門店ですが、その中でも天日干し米に魅了され作り続けている農家さんがおられます。
日本から徐々に天日干しの風景が見れなくなっていく可能性がありますが、この伝統的な風景と天日干し米を守っていきたいと思っています。
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